カート・ヴォネガット・ジュニアの「タイタンの妖女」を読了しました。きっかけは岡田斗司夫さんが勧めていた本の中で、SF小説として紹介されていた事です。
正直言って、「わけが分からない」というのが読んでいる間、ずっと感じていた事です。少し進んでから新たな展開が始まるか?と思いきや、主人公の名前は変わってしまっているし、記憶も無くなっているし、住んでいる星まで変わっているし・・・。
その後も神的存在の人物に導かれているんだか、馬鹿にされているんだかよくわからないまま物語は進んでいき、最終的には神的存在の人物ですら、他所の星の人達の掌の上で操られていただけだった、というような感じだったかなと。
それで、もう本当にわけが分からなかったので、読み終わったらすぐに売ってしまおうと思っていたんです。
そうしたら、巻末に爆笑問題の太田光さんの文章が載っていて、その解説の分かりやすい事といったら。「最初はわけが分からなくて当然で、そう感じた人ほど、この本の読者にふさわしい」というような事を言って、読者を全肯定してくれるんです。
更に、点と点を結んで何かを生み出そうとする人間の性を持ち出し、「この本だってわけがわけが分からないけど、それを結びつけることで何となく見えてくることもあるでしょ」的な補助線を引いてくれました。
私は、この太田光さんの文章を読んで、この本を売りに出すことを止めました。コメントに惹かれて本を手放さないでおこうと思ったのは初めてです。
ちょっと間を置いて、何年か経ってからまた読んでみようかな。そのときは、どのように感じる自分がいるだろうか?というのがちょっとだけ楽しみなのです。
amazonのkindle版も出ているので、未見で読む余裕のある方は騙されたと思って読んでみてはいかがでしょうか。
0 件のコメント:
コメントを投稿